鉄鋼関連業
A社は、鉄鋼関連の約150人の工場ですが、監督署から安全衛生管理特別指導事業場に指定され、OSHMS導入の指導を受けました。事業者から導入可否の相談と指導の依頼を受けた労働安全コンサルタントは、不休災害が多発している状況から危険有害要因の発掘を優先すべきと判断し、リスクアセスメントを実施してその後にシステムの構築に入ることとしました。
リスクアセスメントの手法としては、コンサルタントが開発したSMAP法(安全番地管理方式)により、
@作業工程区分の明確化
Aガイドライン(チェックリスト)の作成
B危険有害要因の洗い出し
Cリスクレベルの評価
D管理テーマの設定の手順
で行い、潜在的な危険有害要因を漏れなく洗い出すことに努めました。
その結果、休業災害は指導前の4件から指導後は0、不休災害は8件から5件と減少しました。特に無形の効果として作業者の安全衛生意識が高まり、死骸化していたヒヤリハット活動が活性化し、指差し呼称が復活しました。
|